こんにちは。
今回は少し題名のインパクトが強い本を選んでみました。
最近は図書館で本を選ぶことが多いのですが、読んでみたいと思った本がシリーズ物で、しかも1巻だけが置いていない。。。という状況が続いていてプチショックな今日この頃。。。
今年はコロナウイルスの流行もあり、ウイルスや細菌について改めて興味を持った方も多いと思います。
食中毒の原因になる細菌はカンピロバクターやサルモネラ菌、腸管出血性大腸菌などがあります。これらの細菌もこの本に登場しますのでぜひご覧ください!
細菌学の予備知識
19世紀の後半、パスツールによってすべての生物は生物から発生するということが発見されました。それまで、ぼろきれからネズミが生まれる、という現在では考えられない説が唱えられていました。この章では、そういった微生物の発見の歴史から細菌の種類や構造が書かれています。グラム染色という方法でその細菌が染色されるかどうかで分類をする、ということが図を使って丁寧に書かれているので興味のある方は読んでみてください。
「はたらく細胞」に登場する白血球さんやマクロファージさんの貪食作用についても図を交えて詳しく解説してくれています。免疫に関わる記述は、難しい部分が多いのですが、自分の体の仕組みを知ることは大切であると思うので少しずつ勉強したいと思います。
病原菌は今
この章では、それぞれの細菌の性質などを詳しく説明しています。
1つ目はBCGでおなじみの結核です。あの有名な沖田総司が患っていたとされる結核ですが、過去の病気であるイメージがあります。ところが近年、また増えてきています。こういった過去に減少した感染症が再び増加することを新興感染症と呼びます。この結核菌は長い時間体内に存在してから発症する場合があり、祖父母から孫へ感染してしまった例もあるそうで注意が必要です。決められた予防接種を受けることは大切ですね。
2つ目は梅毒です。これも過去の日本では歓楽街を中心に流行したと言われています。そして現在は海外から持ち込まれた菌で発症が増加しつつあります。
これ以外にもコレラ、赤痢、サルモネラ、回帰熱、黄色ブドウ球菌、連鎖球菌、そして腸管出血性大腸菌にレジオネラ菌といった種類が紹介されています。食中毒の原因としてよく見かけるのは黄色ブドウ球菌や腸管出血性大腸菌、サルモネラです。「はたらく細胞」のアニメでも黄色ブドウ球菌は登場します。名前の通りのキャラクターデザインですのでまだ見ていない方はご覧ください。
また、マダニが媒介するライム病もテレビで紹介されるなど細菌が身近な存在であることが分かります。マダニは草むらなどに生息する身近な生き物です。マダニが生息していると考えられる地域で活動する場合は長袖長ズボンを着用、虫よけ剤を使用するといった方法で身を守ることが必要です。
魔法の弾丸は今
細菌にとっての大敵は人類が発見した抗菌剤です。しかし、この抗菌剤も万能ではありません。細菌にも耐性を持つものが現れていていたちごっこの状況が続いています。
抗菌剤に耐性を持つ耐性菌は、特に院内感染の原因になります。入院患者さんは免疫力が低下されている方も多く、感染するリスクも高くなります。むやみに抗菌剤を使うことで耐性菌が現れる可能性が高くなってしまうので、処方された薬は適切な扱いをすることが大切ですね。
まとめ
パスツールの実験は学校でも習ったなぁ。
なんて思いながら楽しく読むことができました。
完璧に理解するには時間がかかるので何度も読み返したい本だなと感じます。
知識は誰にも奪われることのない財産、という言葉にある通り、自分の財産をどんどん増やしていこうと思います。
「はたらく細胞」は他にも「はたらく細菌」「はたらく細胞BLACK」などのシリーズがあるのでそちらも参考にしていただければと思います。
私もこのシリーズの大ファンです。
では、次の感想文もまたお読みいただければと思います。