こんにちは。
4月も終わりに近づき、いよいよ連休も間近ですね。
今年は緊急事態宣言もあり、外出をする方はいないと思いますが、
こんな時こそ多くの知識を身につけて、より健康な毎日を過ごすヒントを見つけてもらえたらと思います。
今回のテーマはリンです。
リンは化学の教科書には黄リンや赤リンといった種類で習った方も多いと思いますが、今回は食品中に含まれているリンの働きを中心に解説をしたいと思います。特に、カルシウムとの関わりが重要になっています。カルシウムを摂り過ぎてもリンの吸収に影響し、リンを摂り過ぎてもカルシウムの吸収に影響を及ぼす・・・という相互作用があります。バランスが大切、ということはどんなことにも言えることですが、カルシウムとリンの関係は、まさにその言葉通り、バランスを崩さないようにすることが大切です。
食品の表示を見ると、リン酸~のように書いてあるものも多いにゃね。入っているから食べない、ということはできないけれど、確認をするクセを付けておくと良いかもしれないにゃ!
飲み物を選ぶ時も、加工されたもの食事を摂る時は乳製品を1品足す、といった工夫も良さそうにゃね。
リン(P)とは
リンは、体内に800gほど存在する無機質です。
そのうち、80%は骨や歯の構成成分としてリン酸カルシウムやリン酸マグネシウムといった形で存在しています。このことからも、カルシウムやマグネシウムとのバランスが大切であることが分かります。
残りは、筋肉や細胞膜といった組織に存在し、1%ほどが細胞の外液に存在しています。
リンの働き
まずは、リンを含む食品を摂取すると、体内ではどのように消化吸収されていくのかを見ていきたいと思います。
リンは、食品中にリン酸という形で存在していることが多く、このリン酸として十二指腸や回腸、大腸で吸収されます。そして、最終的には腎臓で排泄される、という流れです。
その後、多くは骨や歯の構成成分としてカルシウムやマグネシウムと結合して先述したリン酸カルシウムやリン酸マグネシウムとして活躍します。
細胞外液に存在するリンは、神経の伝達に関わったり、心臓や腎臓の機能を維持する役割も担っています。
細胞膜の構成成分としては、脂質の記事でも解説をしたように、脳などの構成成分の1つとしてリン脂質として存在します。
また、DNAやRNAといった遺伝子に必要な核酸という部分にもこのリンは使われています。
そして、生物のエネルギー源となるATP(アデノシン三リン酸)の構成成分にもリンは使われていて、生命活動に必要な働きをしている無機質であることが分かります。
リンの摂取基準量
日本人の食事摂取基準では、18歳以上の男性で1日に1000mg、女性で800mgが目安量とされています。
また、耐容上限量(健康リスクが出ないとされている量)は、男女ともに3000mgとされています。
欠乏症と過剰症
欠乏症は、現代の日本人の食生活においては起こりにくいとされています。
過剰症については、カルシウムの吸収を阻害する働きがあるため、カルシウム不足の原因になり得ると言えます。しかし、カルシウムを摂り過ぎてもリンの吸収を阻害する働きがあるため、カルシウムとリンの摂取量のバランスは1:1が理想的であるとされています。
リンを多く含む食品
- 小魚
- 米ぬか
- 胚芽
- 卵黄
- 乳製品
加工食品には、リン酸塩として多く含まれていることが多いため、リンを多く含む食品を意識して摂取することはあまり重要ではないと考えられます。
まとめ
カルシウムに比べると、加工食品は現代の食生活において摂取しやすいことが多いので、意識して摂取する必要はなさそうですね。
むしろ、カルシウムよりも多く摂り過ぎないように注意する必要があります。骨や歯の構成成分として大切な働きをしているだけではなく、心臓や腎臓の機能や遺伝子に関わる働きもありますので、適度な摂取が大切ですね。
乳製品には、カルシウムとリンが含まれているので、カルシウムとリンのバランスが気になる方にはおススメの食品です。
ゆずにゃん、乳製品好きーーー
食事にはぜひ1品、摂り入れてくださいにゃ!
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