ダイエットの落とし穴

FOOD

ダイエットと聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?
私はビキニの女性のビフォーアフター写真を思い浮かべます。
ダイエット食品の定番の宣伝写真ですよね。

そもそもダイエットとは、どんな意味か知っていますか?
今回は平成時代に流行ったダイエットの種類をいくつか取り上げ、
適切な体重管理について考えたいと思います。

ダイエットとは”食事”

そもそもダイエットという言葉は、どんな意味なのでしょうか。
英語で”diet”という単語があり、”日常の食事”のことを指します。
ここから、日本では体重管理や健康管理の為に医師などの専門家が指示する制限された食事の意味に広がり、今日の”美容や健康のために制限をする食事の量や種類”を指すようになったと言われています。

つまり、ダイエットという言葉はもともと”普段の食事”という意味であり、
ダイエッターなどの言葉は最近の日本で使われるようになった
つくられた言葉であると言えます。

ただ、現在はダイエットと聞いてすぐに”痩せること”をイメージする人も多く
社会的にもそのように広く認知されているので、特にもともとの意味を覚える必要は
ないかもしれません。

日本の女性は、世界的に見ても見た目を意識する人が多いと言われています。
実際の体型が太っていなくても”私は太っている”と思い込んでいる人が多く、
常にダイエットを意識している方も多いようです。

スラっとしたキレイな体型には私ももちろん憧れますが、
健康に影響を及ぼす恐れのある自己流ダイエットを続けることで
どんなリスクがあるのかをいくつか解説したいと思います。

平成時代に流行ったダイエット

  • 平成4年・・・リンゴダイエット
  • 平成18年・・・チョコレートダイエット
  • 平成20年・・・朝バナナダイエット
  • 平成25年・・・糖質制限ダイエット
  • 平成26年・・・塩レモンダイエット
  • 平成30年・・・鯖缶ダイエット

リンゴダイエットは名前のとおり、食事の代わりにリンゴを食べるダイエットです。
リンゴには糖質はもちろん、水分やビタミンCも含まれていますので
一見すると健康になれそうな気がしますが、体に必要なタンパク質と無機質が大きく足りないと考えられます。単品ダイエットとしてリンゴしか食べないダイエットは栄養バランスの面から見て健康的とは言えません。

チョコレートダイエットは、食事の前に一かけら食べることで食欲抑制につながるというダイエットです。おそらくカカオポリフェノールの効果を狙ったものだと考えられます。これは普段の食事がどのような内容であるかによって適切であるかそうではないかが変わってくると考えられます。普段から栄養バランスの良い食事を心がけている場合は、量が少なめでもお腹いっぱいに感じるため総カロリーが減るので減量の効果が期待できるかもしれません。

朝バナナダイエットは、テレビで話題になったダイエットです。
朝バナナを食べることで食物繊維やビタミンを摂ることができ、体重の減少が期待できるという内容です。一大ブームとなりバナナが売り切れになるお店が続出した記憶があります。
食物繊維やビタミンが含まれていることは確かですので、補助的食品やおやつとして取り入れるのは良いと思います。また、朝はなかなか食事を摂るのが難しい方でも手軽にカロリーを摂取できるのでライフスタイルに応じて試してみる価値はありそうです。

糖質制限ダイエットは、今もブームが続いているダイエット方法です。
ローカーボという言葉も流行っていますね。主食、ご飯やパンの量を減らしたり抜いたりすることで体重を落とすという方法です。ライザップの食事制限にも取り入れられています。
すぐに体重に変化が出ますので、実践している人も多いのではないでしょうか。
しかし、糖質というのは体の水分と密接に関わっています。体の中で一番早くエネルギーへと変換できる栄養素は糖質です。糖質を制限しすぎると、最悪タンパク質からエネルギーを得ようとするためケトン体という物質が出てしまうことがあります。血液のpHが低くなってしまう状態に陥ってしまうこともありますので、無理な制限はおススメしません。普段、ついつい主食をたくさん食べてしまう方は量の適切な調整は効果的ではないでしょうか。

塩レモンダイエットや鯖缶ダイエットも流行したダイエット方法です。
鯖に含まれる栄養素については、次回の動画やブログで詳しく解説しますので
そちらも併せてご覧ください。

ダイエットによる弊害

では、不適切なダイエットを続けてしまうとどんな弊害が考えられるのでしょう。
まず、自分自身の見た目を気にするあまり、精神的に不安定になってしまうことで発症する過食症や拒食症といった摂食障害が考えられます。これは専門の医師による治療が必要になることも多いです。

また、痩せすぎることで女性の場合は無月経になることもあります。
アスリートの方はパフォーマンスの向上のためにわざとこのような状態にする人もいます。
適切な体脂肪をつけると、元通りになることが多いです。
体は不思議で、生命の維持が危ぶまれるとこうやって生殖機能から停止させるようにプログラムされていると考えられます。ホルモンのバランスに影響を与えることもありますので、極端な体重減少には注意をしてほしいと思います。

単品ダイエットをすることでリスクが上がるのが
骨粗鬆症貧血です。カルシウムと鉄分は、現代の日本人が不足しがちな栄養素ですので、
積極的に取り入れてもらえたらと思います。
それぞれの症状や改善方法についてはまた次の機会にお伝えします。

隠れ肥満

見た目はとってもスリムなのに、内臓脂肪は多め・・・
このような状態を隠れ肥満と言います。

脂肪には体脂肪という体の表面に付く脂肪と、内臓の周りに蓄積する脂肪があります。
体の表面に付く脂肪はわかりやすく、落としやすいのですが、内臓の周りに蓄積する脂肪は見た目ではわかりづらいため、見落としてしまうことがあります。

名前のとおり、肥満であることには変わりはありませんので
生活習慣病のリスクも増加します。

食事だけではこういった脂肪の管理は難しいこともあるので
運動、特に有酸素運動も取り入れるとよいと思います。

Body Mass Index

BMI値と呼ばれる、体格指数です。
ここまでの話で、一体適切な体重とは何か、と思った方も多いと思います。

世界でも使われている指数になりますので参考にしてもらえればと思います。
計算式は
体重(kg)÷身長(m)の2乗です。
日本では22が一番病気のリスクが低いとされています。
標準は18.5以上25未満です。
世界(WHO)では30以上が肥満とされています。

ただし、さきほどの脂肪の蓄積とは相関しませんのでご注意ください。
あくまでも体重に限った指数です。
また、アスリートの方は筋肉量を考慮した指数ではありませんので適用されませんし、18歳未満の成長期の子どもにも当てはまりません。子どもはカウプ指数などの別の指数が使われます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
適正な体重の目安としてBMI値を紹介しましたので、ぜひ計算をしてみてください。
そして、体重や体型が気になる方は、今後の動画やブログをご覧いただき、
普段の食事管理に応用してもらえればと思います。

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