ビタミンシリーズも、10回を突破し、いよいよ11回目となりました!
今回は、脂溶性ビタミンのビタミンDについて解説をしたいと思います。ビタミンDは、カルシフェロールともいいます。カルシ・・・と聞いて、何か思い浮かぶ栄養素はありませんか?
そう、カルシウムです。このビタミンDは、カルシウムやリンの働きにも関わっていて、骨や歯の発育を促進する働きを持ちます。
特に、女性はホルモン量の変化により、高齢期には骨粗鬆症のリスクが高まります。カルシウムと一緒に積極的に摂取してほしい栄養素ですので、詳しくは下記をぜひご覧ください!
ゆずにゃんは、日向ぼっこ大好きだにゃ!
紫外線というと、日焼けや皮膚がんの原因になることが広く知られているにゃ。ビタミンDの生成には、日光浴は10分ほどで良いとも言われているから、強い紫外線には当たりすぎないように注意が必要にゃ!
ビタミンDとは
ビタミンDは、ビタミンD2からD7までの種類があります。
D2とD3以外はほとんど生理活性を持ちません。
D2はプロビタミンD2(エルゴステロール)としてしいたけに多く含まれていて、干すことでより栄養素量が増えます。
D3はプロビタミンD3としてヒトの皮膚に存在していて、上記でも触れたように紫外線に当たることでビタミンD3として活性を持ちます。
ビタミンDの働き
ビタミンDを摂取すると、体内で肝臓と腎臓を経て活性化して様々な作用をします。
主な働きは骨と歯の発育促進です。牛乳はカルシウムとリン、ビタミンDも含まれているため給食でも提供されることの多い食品ですが、栄養素的にも成長期の子どもに合ったものであるといえます。
また、血中のカルシウム濃度を一定に保つ働きもあり、神経の伝達や筋肉の収縮に関わる働きもしています。
食事摂取基準
18歳以上の男女で、5.5μgが推奨量です。
また、耐容上限量は100μgと設定されています。脂溶性ビタミンは体内に蓄積されるため、耐容上限量が設けられています。通常の食生活においてはこの上限量を超えてしまうことは起こりにくいので、サプリメントなどを服用している方は気を付ける必要があります。
欠乏症と過剰症
欠乏症としては、低カルシウム血症として骨軟化症やくる病、骨粗鬆症のリスクが上昇することが考えられます。
過剰症としては、高カルシウム血症として腎機能障害や食欲不振、嘔吐、神経の伝達に異常が出ることがあります。
多く含む食品
- 魚介類
- 卵類
- きのこ類
- 乳類
脂溶性のため、動物性食品から摂取することで吸収率が上がります。植物性食品から効率よく摂取するには、油を使った調理法で食べることで吸収率が上がります。
まとめ
ヒトの体は複雑で、様々な食品から栄養素を摂取することで維持されていることが分かります。
骨や歯の発育に関しても、カルシウムだけではなくリンやビタミンDの働きがなければ成り立ちません。
また、油を避けてばかりでは脂溶性ビタミン類は吸収率が良くないので、適度な油の摂取も大切です。
忙しい日常で、少し時間がある時に食生活について見直すことで健康の維持・増進につながると思います。
テレワークや自粛生活が続く中、体重のキープや筋肉量の低下に悩んでいる方もおられるかもしれません。
食事量を減らすのはなかなか難しいですが、食品の種類や調理法を工夫することで解説できることもあります。
ビタミンシリーズの後はそういった食事についての記事を書きたいと思いますので、参考にしていただければ幸いです!
今年も暑い夏になりそうにゃ・・・
夏バテしないように、冷房を適切に使って乗り切るにゃ!