こんにちは。
夏が近づくと、塩を強調した食品が多くなりますね。
汗をかきやすい季節には熱中症予防として塩が大切、と言われています。今回のテーマは、食塩の成分となるナトリウムです。
ナトリウムは、カリウムと相互作用があり、体の水分バランスを保つために重要な働きをしています。
しかし、近年は加工食品を中心に食塩を過剰に摂取してしまうことがあり、高血圧の原因の1つになるとも言われています。
ナトリウムの働きと多く含む食品を載せていますので、ぜひご覧ください!
ナトリウムは、食塩として摂取されるにゃね。
最近は、食塩相当量が記載されている加工食品が多いから、確認しやすくなっているにゃ。高血圧は生活習慣病として健康を脅かすリスクがあるかた、気を付けるにゃ!
ナトリウム(Na)とは
体内に100gほど含まれている無機質です。
100gのイメージは、パスタ1束でしょうか。
結構多いなと思う方もいるかもしれませんね。
50%が細胞外液、細胞の外に存在しています。
残りの40%は骨に存在しています。
細胞外液ではナトリウムイオン、骨には食塩やリン酸塩、重炭酸塩という形で存在しています。
ナトリウムの働き
ナトリウムは、食品から食塩として摂取されることがほとんどです。
小腸で吸収され、腎臓で排泄されます。腎臓では、血液のろ過が行われていますが、その際に必要な分をもう一度血液に戻す、という仕組みがあります。これを再吸収といいます。これにはホルモンの働きが大きく関わっていますが、詳しくは今後解説したいと思います。
細胞外液に存在するナトリウムは、カリウムと共に浸透圧や水分のバランスを一定に保つ役割をしています。これは、私たちの生命維持活動に大きく関わる役割で、食塩と水させあればしばらく生きることができる、とされているのはこのような理由も1つです。
また、筋肉の収縮や神経の伝達、栄養素の運搬に関わる働きもあり、体内にある100gのナトリウムはそれぞれ大切な役割を担っています。
体の浸透圧や水分バランスを調整しているので、ナトリウムは血圧の調整をしているとも言えます。ナトリウムを摂り過ぎると、腎臓への負担が大きくなり、むくみやすくなるのはこのような働きを持つからと言えます。
食塩の摂取基準量
では、食塩の適切な摂取量はどのくらいでしょうか。
ナトリウムは前述したように、食品からは食塩として摂取されることが多いので、食塩相当量で解説をします。
排泄量から計算をすると、人間に必要な量は1日に1.5gとされているようです。
これは、おおよそ1つまみの量です。料理をよくされる方は、この量がいかに少ないかが実感できると思います。普段の調理においても、下味をつけたり、味を調えたり、加工食品を使ったり・・・現代の食生活では難しいことが分かると思います。
そのため、日本人の食事摂取基準では、以下のように目標量を設定しています。
18歳以上の男性で8.0g未満、女性で7.0g未満です。
この目標量は、どのくらい難しいかということですが、
平成27年の国民健康・栄養調査によると、食塩の平均摂取量は男性がなんと11.0g!女性も9.2gと目標にはほど遠い量のようです。
欠乏症と過剰症
欠乏症は、先ほどのデータからも分かるように、現代の食生活においてはほとんど考えられません。
一方、過剰症の方は、高血圧、むくみ、がんといった生活習慣病の原因の1つになります。特に、腎臓に疾患がある方は1日の摂取量は6.0g以下に制限をする必要があります。塩分を制限した食事では、出汁や香辛料を上手に利用して味の薄さを感じにくくさせる工夫をしています。
ナトリウムを多く含む食品
日本人の食生活に欠かせない調味料は、食塩を多く含むものがたくさんあります。
味噌や醤油、うま味調味料には多くの食塩が含まれています。
加工食品、カップ麺や調理済み食品には、目には見えませんが味付けに食塩が多く使われているものも多くあります。また、日本で昔から作られている保存食、漬物も食塩が多く使われています。梅干しも、酸味が強い食品ですが、塩分の濃度は高めです。
ちなみに、カリウムはナトリウムを排泄する働きを持つので、ナトリウムの多い食品を食べる際は、野菜や果物と一緒に食べることをおススメします。
まとめ
最近は猛暑になる年も多くなり、熱中症の予防が大切です。
熱中症の対策にはナトリウムも大切ですが、体内の水分バランスを維持するためには、カリウムも同様に必要です。スポーツドリンクは、激しい運動をしてカロリーも失われた方用に設計されている商品も多いため、摂取のし過ぎには注意が必要です。麦茶など、ミネラル分の多い飲料がおススメです。
また、スイカに塩を掛けて食べることがありますが、これはスイカにはカリウムが多く、食塩に含まれているナトリウムと同時に摂取することで水分バランスがとりやすくなると言えます。甘さを引き立てるという味覚的な意味だけではなく、栄養素的な意味もあることが分かりますね。
今年の夏は暑いかにゃ?
熱中症には気を付けて、涼しいお部屋で過ごすにゃ!
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